ぴろきちコラム

M-1グランプリ2008の感想

M-1 グランプリ 2008 

M-1 グランプリ 2008

ちょっと濃いネタです。
そして、長いです。

題して「M-1 グランプリ 2008から知るお笑いのレベルと政治」です。

毎年12月の第3日曜日は、高校の同級生と、恒例の「M-1グランプリをみる日」です。

特に昨年の状況と、吉本系という政治的な面から考えて、キングコングには期待していたので、順位予想では1位(優勝)に入れました。個人的な期待は、笑い飯です。

さて、M-1グランプリの優勝は、翌年のお笑いのオシゴトに大きく影響します。サンドウィッチマンが今年は急激に忙しくなったようですしね。俗に「M-1バブル」と呼ぶらしいです。

こういった点から考えると、「審査員」は強く大きな権利を持っているんですね。同時に責任も持っています。もちろんのことながら、Y本興業の売上げに影響しますし、逆に、一発屋を優勝させてはいけない使命も持っている、とボクは思っています。後者が起きれば、M-1の質が下がるだけですからね。その審査員さんは「サヨウナラ」になるでしょう。もしかすれば、M-1そのものがなくなってしまう責任も持っているでしょう。

では、審査員は、どう点数をつければいいでしょうか?

点数をつけるポイントは、
(1) おもしろいか
笑えるか。笑いが起きているか。後半に笑いが増幅しているか。
(2) もう一度みたいか
いろんな側面から笑いをとれるか。ひとつのネタorキャラに頼っていないか。
(3) 構成がしっかりしているか
前提条件があるネタになっていないか。流れを断ち切らないか。
といったあたりでしょうか。

これらを考えながら点数をつけている、とボクは考えています。

ただ、このところ、日本のお笑いがハリウッド化してきて、関西の笑い=日本のお笑いじゃなくて、エンタの神様ようにわかりやすいのがお笑いになっている気がします。

関西人であるボクにとっては残念なことですが、不景気を解決するのは「日本のお笑いのハリウッド化」なのかもしれません。それが民主主義的に考えて、1番になるようであれば、仕方のないことでしょう。ボクが残念なだけであって、悪いことではないでしょう。

当初から言われていることで、少しずつ運営側も手を変えている部分ですが、7人の審査員のうち、3人は関東出身者でキープしてもいいのではないでしょうか。代わりに外すのは、中田カウスさんで。
だけど、審査員は「大御所」という前提なので、お笑い界の実情を反映させると、関西勢になるんでしょうか。志村けんさんあたり、どうでしょうか・・・。現場の人だから、出ないか(笑)

でも、結局のところ、「紳助と松本の票」を、2票とも取って優勝しないと意味がない大会なので、座る順もあの通りになっているんでしょう。審査のことだけ考えても、笑うためとはいえ、非常に難しい面を備えています。

前振りがものすごく長くなってしまったのですが、ここからは「決勝戦を除く批評」ということで。あくまでも個人的意見ですから・・・。

■ダイアン
前振りが少し長かった気がするし、ネタが行ったり来たりした感があった。特別笑えるところがなかった気がする。笑える部分も、フリが長く感じた。

■笑い飯
いつもスロースターターなのが、入り方がいつもと違うと感じた。早い。M-1では年季が入っているので、飽きられてることを逆手にとったんだと思う。賢いと感じたが、もうひとひねり欲しいところ。結構笑えたが、内容が行ったり来たりするので、笑いが増幅しないまま。決勝には残ると評価していたが、録画を見直したらそうでもなかった・・・。

■モンスターエンジン
神様ネタは、あまり好きじゃないので、全く期待してなかったが、どうやらそのネタは封印するらしい。はじめて見たネタで、なかなかおもしろかったが、笑いどころが少なかった。次をみたいとは思ったが・・・。

■ナイツ
はじめてネタを見たが、笑いどころがあまりわからなかった。個人的にどうも合わないように思う。企業の宴会部長に、はなわ(左側)のようなオヤジギャグ系を連発の人がいる気がした。

■U字工事
はじめてみた。半分くらいで決勝には残らないだろうと思ったが、栃木県では、地域密着型で末永くやっていきそうな気がする!

■ザ・パンチ
M-1グランプリ決勝という場では、力不足が否めないと感じた。ネタの軸をキャラに置いてしまうと、すぐ飽きるので非常に厳しい・・・。

■NON STYLE
はじめてみたが、どうも関西でテレビよく出ていたらしい。ネタの途中でツッコミがあったように、ボケ役(左側)が腰の辺りを叩くのがうざい。イマイチだなぁと思ってみていたが、なかなか笑えた。この飲み会メンバーの同級生らしく、いっしょに大学受験に行ったとか(笑)。なんか近い・・・。

■キングコング
政治的に優勝させられるんだと、勝手に思っていた。本人たちは努力してるんだろうけど。内容は、昨年よりもダメダメな気がした・・・全く笑えなかった。昨年は必死さがこちらに伝わってきたこともあって笑えなかったが、今回は単純にネタがつまらなかった。
キングコングは向き不向きの選択を誤ってる気がする。「はねるのトびら」では成功しているんだから・・・。コント向きなのでは?

■オードリー(敗者復活戦勝者)
はじめてみた。あぁキャラ芸か・・・と思って、始まる前からイヤな予感が。内容もその通りだったのでボクなら評価は低い感じ。だけどよく感じてみれば、相当練習しているような気もする。大舞台で途中で噛んでしまったが、そこにうまくツッコミを入れて笑いに変えたところに点数が集まったと思う。
それにしても、集まりすぎ。けど、そこはうまかったように見えたよ。ただ元々言おうとしていたネタを、噛まずにそのまま流れてたらひいてたよ・・・。
(詳しくは、Youtube等で調べてみてください)


決勝に残った3組です。
・ナイツ
・NON STYLE
・オードリー

「オードリーに中田カウスさんがつけた98点」について、司会者の今田さんにはぜひ理由を聞いて欲しかったのですが、叶わず。あんなときに、一番低い点をつけてる紳助にきくもんじゃないでしょうが・・・。松本人志も高かったので、高い人にきちんと聞いて欲しいもんです。中田カウスさんは、関東人の生え抜きと交代してもらった方がいい気がします。昔はもっともっとおもしろい人だと思っていた記憶がありますが・・・。

オードリーは、このキャラネタは2回みたら飽きたので、もっと色々とやってほしいと思います。特にツッコミ(若林/左側)は、芸人として相当キレる気がするんですよね。しゃべりはしっかりで、アドリブへの対応も早いですし。このネタでも関東を中心として人気は続くんでしょうが、挑戦すればもっと道が開ける気もします。

ナイツのおもしろさは全く理解できなかったけど、それはそれでボクの個人的な評価として、残ったことはいいんじゃないでしょか・・・とにかく、LIVEでは、笑い飯が落ちたのが悲しかったんです。

そして、NON STYLE が優勝。
NON STYLEは「網戸」と「バイクの街灯」などなど、笑えました。
納得の優勝です。今後、テレビでの露出も増えるでしょうから、
またYoutubeあたりでみてみたいと思います。テレビじゃなくてすみません・・・。

ただ、審査の際に、紳助が他の審査員の顔色を気にしていたのが印象的でした。
「間違ってもオードリーに入れんなよ・・・」
と心配してたんだと思うんですが、はたして真相はどうなんでしょう。

もしかしたら、
「LIVEでM-1を見るのは今年で最後で、
これからは録画でいいや」
と思っていたんですが、また来年もLIVEでみたいですね。

みなさんのM-1グランプリは どうでしたか?

この内容を書くのに、2時間くらいかかりました・・・。

  • この記事を書いた人

ぴろきち

ぴろきちです。大阪生まれで大阪育ち。関西人らしくないと薄々感じてましたが、どうやら血は大阪人じゃないようです。環境で大阪人になってもよさそうなのにね。 世界遺産めぐりが好きで特に遺跡に興味があります。他には神社や寺めぐりをして、御朱印集めをはじめてまもない状態。自分のルーツ・人のルーツをたどることが好きで、家系図づくりをしていますが、4世代より前へなかなか進めずにいます。肌が弱いので、タバコの煙が苦手。お酒もほぼ飲みません。 食べ過ぎたりもしたけれど、ぴろきちは元気です。

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